英語スペラ

英語スペラって どんなゲーム?

英語スペラのゲーム・ツールは、アルファベット1字が刻印されたプラスティックのタイル100枚と、それを立てかけるラック4本という、ごく簡単なものです。アルファベットそれぞれは英文で使われる割合に応じて枚数が割り当てられ、母音34枚、子音66枚、計100枚。単語や短文を作って遊びます

タイル/ゲームでの上がりの例

このゲームの発想の原点は、英語嫌いの子供たちが将来、就職段階で英語が出来なく、希望の会社の入社試験に失敗する事がないように、中学生時代から英語好きになるように、という願いを込めて創られたものです。ゲームは、「上がれなかった」者には0点かマイナス点が付くのが普通ですが、英語スペラでは上がれなかった人にも、手もとで作った単語に応じて得点が与えられます。最後まで自分も「勝てるかもしれない」という期待感をもってプレーが出来るようにするためです。
こうした心理的な配慮がゲーム展開の中にいくつか隠されおり、英語に強い者必ずしも勝つとはかぎらないゲームになっています。ゲームを左右するのは、思考力、カード運、英語力 の3つで、勝利への寄与率はほぼ同じでしょう。

臨機応変、多様な戦略で攻めるゲームです。
アルファベット1字が刻印されたタイル16枚が手もとに配られた後、順番がきて1枚引いて1枚捨てながらゲームが進む中、1枚引いて手もとが17枚になった時、全てのタイルが単語や文章に組み替えられれば「上がり」です。綴りが長ければ長いほど高い得点が与えられます。しかし、長い単語作りは出来るまでに時間がかかることが多く、必ずしも得策ではありません。手の内をラスト・ワン(上がれるアルファベット)の種類が多い形に早く持ち込んだ人ほど有利です。 たとえば、英語でお茶は tea 。この t のアルファベット順を変えて eat で「食べる」。さらに eat の頭に h を付ければ heat 、ついで t の前に r を 入れれば heart に

このように手もと16枚のアルファベットに1枚加えて、順序を入れ替えるだけでも、かなりたくさんの単語が出来ます。時にはできている単語を崩して別の単語に変え、上がれる可能性のアップを図ります。こうした試行錯誤を時間制限の1分間のうちに何度も繰り返すのですから、脳はフル回転します。
例えば、タイル16枚で art bear read apple の 4 単語(合計16アルファベット)が出来ているとしましょう。あとはアルファベット1つ引いて、それをいずれかの単語に加えて新しい単語ができれば上がりです。 『 … y がくれば ready で簡単に上がれる。でも y は、すでに1枚、場に捨てられている。残りの y は1枚だけ。それを待つのでは可能性が少ない …… どうしよう?  う〜ん、 read は m を引いてくれば dream が作れる。 bear の b を外しbread もある。残りの ear に付けるアルファベットを探そう…… 』 こうして上がれるアルファベットや単語探しのために、プレーヤーは1ゲームで150単語ほどの単語を思い起こしたり、組替えを何度も繰り返します。

スペラに求めるのは,英語力それとも若返り?
同一マークと1〜9牌の扱い方で勝負するマージャンに比べ、英語スペラはかなり過酷な負担が脳にかかります。しかし脳はマージャンの時より疲れも見せず嬉々として働きます。脳と言葉は仲良しだからです。考える、しゃべる、分析する、文章を作る、記憶する、話しを聴く、思い出す、予測する・・・みんな脳と言葉の共同作業です。 あくまでもイメージですが、脳が忙しく働く事で血流は促され、大量の新鮮な血流が毛細血管にまで流れ込みます。その新鮮な血が思考を支える細胞にたまった老廃物を洗い流して行きます・・・結果として脳機能は絶えず改善され、若返ることになります。英語スペラをプレイした後に、時として爽やかさを感じるのは多分そのせいでしょう。脳は使えば使うほど新しい血流によって老化を防いでいるというような気がします。

     

 

実際のプレーの流れ

ゲーム中の卓上(タイル/ラック/場)

  1. テーブルにタイルを全部バラバラに伏せて、まずを決めます。

    (4人全員がそれぞれタイルを1枚開きアルファベットでAに一番近い人が最初の親になる)

  2. 親から順に、4人がアルファベットが刻印されたタイルをそれぞれ順番に「場」から4枚ずつ4回、計16枚引いてきてラックに並べます。  

    アルファベットは英文で使用される頻度に応じそれぞれの枚数が決められています。(全体では母音34枚、子音66枚の計100枚/タイルに小さなB(バインド)マークのついた母音は、母音が前または後に続くときしか使えません

  3. 親から順に1枚タイルを引き、単語を作るのに必要なタイルを手元に残し、不要なタイル1枚を自分の前に文字面を表にして捨てます。(ゲームは反時計回りで進み、それぞれラックの上で単語や文章を作っていきます)

  4. 直前の人が捨てたタイルで単語ができる時は、場から引く代わりに、FIT(フィット)と声をかけ、そのタイルをもらうことができます。できた単語は必ず自分の前に開き、不要なタイルを1枚捨てます。

  5. 場から引いたタイルか、他の3人の誰かが捨てたタイルを加え、17枚のタイルをすべて使って単語や文章を作り終えると上がりです。
    UP(アップ)と声をかけ、内容を示し意味を言います。(親が上がった時は、もう1回だけ親を続けることができます)

  6. 得点は1プレーが終わるごとに、それぞれ自分のスコア・カードに同卓全員の得点を記録していきます。
    得点=基本点(一番長い単語の綴り字数×2)+上がり点(親上がり30点/子上がり10点)+ボーナス点